生薬紹介 ショウガについて☺
本日ご紹介する生薬はショウガになります。
ショウガは普段の食事にも出てくるものなので、皆さんも食べたことがある方がほとんどかと思いますが、あれも実は漢方薬として使われています。
ショウガを漢方薬として使用する場合、修治(加工方法)によって名称や効能が変わります。
●乾姜(カンキョウ)
➱ショウガを蒸して(もしくは湯通しして)乾燥させたもの
●生姜(ショウキョウ)
➱生のまま乾燥させたもの
両方とも味辛く、体を温める効果のある生薬ですが、乾姜は生姜よりも辛味が強く、体を温める作用が強いので、冷えによるお腹の痛みや消化不良、、下痢などに効果があります。
生姜は吐き気などを抑える効果があるといわれています。

生姜・乾姜が配合されている代表的な漢方薬は『理中丸』、『葛根湯』、『小青竜湯』などが代表的です。
傷寒論では、葛根湯では生姜、小青竜湯では乾姜が用いられるべきとされています。
また生姜は胃腸薬として働くので多くの漢方薬にも配合されています。あらかじめ、胃腸の負担のかかる生薬が含まれている漢方薬に一緒に配合することで、胃腸への負担を防ぐことができます。
余談ですが、本来、生姜などの胃腸を守る生薬が入っていない漢方薬の多くは、酒で飲むようにと言われていました(お酒はお腹を温めて胃腸障害を防ぐ目的で一緒に飲む必要がありました)。特に丸剤の多くは、胃腸の負担のかかる生薬が含まれているので、ハチミツで練り固めて、お酒で飲むとされています。それだけ昔の方は薬を飲むときの体への影響を考慮した服用方法を考えていたのだと思います。
これぞ経験医学だと感じますね。
参考:原典に拠る重要漢薬 平成薬証論 著者:渡邊武 発行元:雄渾社漢方出版事業部
訓和 古方薬議 木村 長久 日本漢方醫學會出版部
公益財団法人 日本薬剤師研修センター 漢方薬・生薬薬剤師講座テキスト
●ハロー薬局株式会社の紹介
ハロー薬局株式会社は静岡市清水区で調剤薬局を3店舗経営しています。
保険調剤以外にも漢方相談、健康に関する相談、食養生を信念に自然食品の提供など、地域の皆様の健康を支える一旦になるべく日々業務に勤しんでいます。また県立総合・桜が丘・清水病院・静岡病院など様々病院の処方箋も受け付けます。ぜひお気軽にご利用ください!

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