生薬紹介 柴胡(サイコ)とは?

本日ご紹介する生薬は『柴胡(サイコ)』になります。
柴胡は日本にも自生していた生薬で、静岡県の三島のあたりで採れていましたが、乱獲により野生のミシマサイコはほとんどなくなってしまったといわれている生薬です。
中国最古の薬物書である『神農本草経』では、上品に分類されている生薬の一つで、安全性の高い生薬とされています。その主成分は『サイコサポニン』と呼ばれており、その効能は多様で消炎、解熱、解毒、鎮痛 などがあります(リンパ球の機能調節作用によるともされています)
柴胡は清熱剤として肝の炎症を鎮めることで有名です。柴胡に黄芩を組み合わせることで、より炎症を鎮める効果が期待できます。そのため柴胡によって肝の炎症が鎮まることで、それによって引き起こされていた様々は症状を改善させます。
また柴胡が適応となる人には胸脇苦満の腹証がみられます。胸脇部のあたりを押すと張りがある人がいます。肝臓側にみられることが多いですが、逆側にみられることもあります。こういった指標も柴胡を使用する判断材料となります。
そんな柴胡が配合されている代表的な漢方薬には、大柴胡湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、加味逍遙散などがあります。

柴胡(サイコ)

参考:原典に拠る重要漢薬 平成薬証論 著者:渡邊武 発行元:雄渾社漢方出版事業部
訓和 古方薬議 木村 長久 日本漢方醫學會出版部

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中医処方解説 神戸中医学研究会編集 医歯薬出版株式会社

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しろくま薬局北街道店

投稿者プロフィール

morihiro
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しろくま薬局北街道店の管理薬剤師をしています。
●資格
漢方薬・生薬認定薬剤師
研修認定薬剤師

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